戦略コンサル内定への道Vol.1【戦コン全体編】

就活対策-応用-




戦略コンサルティング業界はその幅広い選択肢を生み出す転職バリューやある程度保証される給与やステータスから、就活生のみならず転職においても非常に人気の業界です。

しかしどうにも「戦略コンサルティング、何となく名前の知的さとかっこよさに憧れる!」「社長に対してかっこよく経営戦略を指南するのかな?」と名前のイメージが先行してしまいがちですよね?

そこで今回は内定の森運営メンバーの知識を総動員して戦略コンサルについてまとめました!

これさえ押さえれば社員さんに「よく知ってるね!」と驚かれること間違いなしのレベルです。

【戦コン】プロジェクト内容概要

さて、戦略コンサルは何をやっているのでしょう?

その名の通り「クライアントの全社戦略的課題を解決し、最終報告においてクライアントが進むべき最善の道を指し示す極めて高度な知的な活動」でしょうか?

……かつて大前研一さん(元マッキンゼー日本代表)や堀紘一さん(元BCG日本代表・現ドリームインキュベータ代表)が活躍されていた時代はそうだったのかもしれません。

しかし時代は移りました。

もはや戦略コンサルティングが全社戦略プロジェクトだけやっている考えるのは、今の戦略コンサルティング業界をわかっていないと見なされてもおかしくありません。

現代の戦略コンサルとは何かを言うなれば「クライアントのあらゆる経営課題の解決に取り組み、その実行支援までに携わることでクライアントの企業価値を最大化する仕事である」と言えるでしょう。

ポイントは「あらゆる経営課題の解決」と「実行支援」です。

つまり戦略コンサルは戦略案件の解決策だけを示して終わりだった時代から、戦略以外の案件も含み描いた解決策の実行まで支援する時代へと移ったというわけです。

「センリャクアンケン!センリャクアンケン!」とばかり説明会で言っている就活生がたまにいますが、社員さんに苦い顔をされてしまうので気をつけましょう(苦笑)

では、具体的なプロジェクト内容を見ていきましょう。

プロジェクトの種類は多岐にわたるので、いちいち細かく分けていたらキリがありません。

内定の森運営メンバーが思うに、就活生が意識しておくと良いのは次の三つです。

① 戦略案件

② オペレーション案件

③ デューデリジェンス

基本的にこの3つ以外の単語がプロジェクトの話をする際に就活で出てくることはありません。

順に中身を見ていきましょう。

まず、戦略案件とはいわゆる皆さんが想像する戦略コンサルの仕事です。

xx会社の〇〇事業の中南米におけるマーケティング戦略策定」とか「xx会社の△△事業における中期戦略」がイメージしやすいのではないでしょうか。

就活生からすると花形に見えがちな案件ですが、戦略というオプションが多岐にわたり抽象的なものが多いです。

というわけで必然的に””炎上“”(プロジェクトが納期内に終わりそうになくデスマーチと化すこと)しがちな分野です。

次にオペレーション案件ですが、これこそ近年戦略コンサルが拡大してきた案件です。

例えば「〇〇事業のコストカット」「xx会社へのITシステム導入支援」とか、ある種方法論が確立されやすいかっちりとした案件となります。

就活生からすると人気がなかったり「あそこオペレーションばっからしいぜ」となぜか揶揄される案件です。

最後にデューデリジェンス(DD)です。

よくコンサルタントはDDだったりデューデリと略しています。

つまるところ投資銀行やファンドがある企業を買収する際に、その企業価値を戦略コンサルの視点から算出するものです。

実はこのデューデリジェンス、次のような文脈で語られることが多いプロジェクトです。

「やばい、次のPJデューデリじゃん」「DDかぁ、キツイ日々になりそうだ」

……端的に言うとキツイんですねぇこのプロジェクト。

なぜキツイかというと、投資銀行やファンドの基準でプロジェクトが進行するからです。

納期が短い割にやることもたくさん。

キツくなるのは自明の理ですよね。

その代わりプロジェクトのスパンは一ヶ月程度と短めですので、短期集中型のプロジェクトと言えるでしょう。

次に戦略コンサルの役職や具体的なPJの流れについて見ていきましょう。

【戦コン】役職とプロジェクトの流れ

役職は数多くの就活サイトさんでもまとめられてますのでサクッとまとめます。

上から順にだいたい、

① パートナー

② プリンシパル

③ マネージャー

④ アソシエイト

⑤ アナリスト

の階級に分けられます。

ファームごとに具体的な名前が異なりますが、役割は似たり寄ったりです。

プロジェクトで各役職がどのような役割を示すか見ていきましょう。

まずプロジェクトの流れですが、基本的には3〜4名ほどで3ヶ月から長くても半年程度クライアントから与えられた課題解決のために奔走します。

具体的には、パートナーもしくはプリンシパルが営業によりクライアントからとくべき経営課題を与えられます。

この問いをチームリーダー(大体の場合はマネージャー)が分解し、いくつかの要素に分解します。

この要素が全て解ければ問いが解けるという形に細かく分解するというわけですね。

いくつかに分けられたパートのうち難易度が高いものから順にアソシエイトが担当し、そのパートの責任を負います。

最後に新卒で入って最初の役職であるアナリストは、難度の低いパートの担当もしくはアソシエイトの下でひいこら奴隷労働ですね(笑)

パートナーやプリンシパルは営業を取ることが仕事ですので、あくまでプロジェクトをしっかりと完遂させていくのはマネージャー以下の仕事です。

では、次に戦略ファームはどこからどこまでを指すのか見ていきましょう。

【戦コン】有名戦略ファーム一覧

様々な意見はありますが、就活生内の評判とコンサルティング業界の認識を合わせて有名戦略ファームと言われた時に当てはまるのは次のファームでしょうか。

マッキンゼー

BCG

ベイン・アンド・カンパニー

A.T.カーニー

ローランド・ベルガー

Strategy&

アーサー・D・リトル

ドリームインキュベータ

アクセンチュア(ストラテジー)

もちろん他にも戦略ファームは存在しますが、この9社が戦略ファームと言われた時にパッと上がりやすいファームだと思います。

戦略コンサルを志望する場合、上のどこかから内定を頂ければ成功と言って差し支えないのではないでしょうか!

全体のくくりで戦略ファームを捉える時、ここで語るべきは各社のTier(ブランド)でしょう。

一般的に、上3つのファームであるマッキンゼーBCGベインはその頭文字をとってMBBと呼ばれます。

トップティアと称され最もハイブランドな戦略コンサルティングファームと見なされていますね。

これらは世界的にも有名な3社であることもあり就活生からの人気も絶大です。

これ以外のファームはよく匿名掲示板などでどっちが上どっちが下などと議論されていますが、正直A.T.カーニーを除けば大きな差はないように思われます。

どこもセカンドティアと称して良いのではないでしょうか。

A.T.カーニーはいわば1.5ティアとも呼べるファームであり、難易度やファームの実力を考えるとMBBを除けば頭一つ抜けているファームと言って良いかもしれません。

ティアに関する考察は以下の記事で詳しくまとめています。

ここで1つ言えることは、今後は大きくこの情勢が変わるかもしれないということです。

それは戦略コンサルティングを取り巻く環境がさらに大きく変わり、新卒や中途での入社難易度の低下、ひいては質の低下が叫ばれ始めたからです。

今、戦略コンサルティング業界に何が起きているのでしょうか?

【戦コン】戦略ファームの今とこれから

今、戦略ファームを語る上で必ずネガティブな要因として語られる言葉に次があります。

① 戦略ファームの総合ファーム化

② 採用の急拡大に伴うファームの質低下

③ 転職市場での価値の低下

あれれ、戦略ファーム業界やばくない?

もちろん全てのファームについて言われる話ではありません。

全てが当てはまるファームもあれば一部のみ当てはまるファームもあるでしょう。

しかし、全体としてこのような声が叫ばれていることは事実です。

果たして戦略ファームに入ることはリスクなのでしょうか?

順に見ていきましょう。

まず、戦略ファームの総合化について。

これは一部のファームに関してはかなり当てはまる可能性が高いです。

これはいわゆる上で述べたオペレーション案件実行支援など、かつては総合ファームがおこなっていたプロジェクトまで戦略ファームが手を伸ばし始めていることに起因します。

日本に存在する戦略案件や有名コンサルティングファームの高額フィーを払える企業は限られています。

ですので各ファームが売り上げを伸ばそうとすると、どうしてもオペレーショナルな案件に手を伸ばさなくてはなりません。

逆に総合ファームの戦略ファーム化といった話まで聞こえてきます。

つまり、拡大のために互いのテリトリーを侵食し始めているわけですね。

この事実のネガティヴ要因としては、プロジェクト自体の知的好奇心的な意味での質の低下、得られる経験の希少性の低下が挙げられでしょう。

次に、採用拡大に伴う質の低下です。

これは上述したファームの拡大のために採用も拡大した結果、採用の基準が下がり本来戦略コンサルになるほどの能力がない人も採用され始めているといったものです。

これに関しては各ファームで対策がなされているようで、採用の段階でランク分けされているという話もあります。

評価が高い人は戦略部隊に、中~下の人はオペレーション部隊に配属されるという話が噂ベースで聞こえていますが、その真偽は不明です。

これに関してはネガティヴな要因もあるのですが、入社後は自分がどう活躍するかの方に比重が置かれるので気にする暇はありません。

またポジティブに見れば、戦略コンサルはかつてほど入社難易度が高くないため入りやすくなったとも言えます。

最後に転職市場価値の下落について。

これは戦略コンサルタントの数が増加し続けていくことから、ex-戦略コンサルが市場に溢れで需給バランスが乱れることを指します。

ひと昔前と違って戦略コンサル出身であるということそれだけでは価値に繋がらないということです。

今後は戦略コンサルタントであることに加えて自分なりの価値の出し方が求められるのは間違いないでしょう。

さてこの3つの事象はリスクなのでしょうか。

おそらく、戦略コンサルを受ける理由は次の2つに集約されがちです。

・ 純粋にコンサルティング業務に興味を持った

・ ハイブランドで転職バリューがあり入っておいて損はない

この3つの事象は主に後者の理由をディスカウントするものですね。

つまり自分が戦略コンサルに行きたいと考えた時、果たしてそれはどちらにより比重が置かれた志望動機なのかでこの話の影響度は変わってくるでしょう。

まずは内定を目指してしこたま頑張るのが1番ですが、内定した後は一歩立ち止まってこのような現状にも目を向け省みるのも良いかもしれませんね。

【戦コン】いかがでしたでしょうか?


戦略コンサル業界の全体概要について必ず押さえておくべき点をしっかりまとめた記事ですので、折を見て読み返すと良いと思います。

ではでは!

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