外資系投資銀行は給料が高い業界として学生間でも大変人気があります。
実際に新卒1年目から年収1000万円を超える業界は外銀しかありません。
しかし就活を始めたばかりの人にとっては「投資銀行って何それ美味しいの?」「どっかの企業に投資しているの?」という風に思えてしまうのも事実ですよね。
そこで今回は内定の森運営メンバーが総出を振るって、初めて読む就活生にも分かりやすいように外資系投資銀行の仕事内容についてまとめてみました。
内定の森運営者の総力をあげてどこよりも完璧かつ網羅的にまとめました!
これさえ読めば外銀業界はきれいに理解ができること間違いなし。
ブックマーク必須です!
【外銀】投資銀行の仕事を一言で表すと?
このページをご覧の皆さんは「一言で表現すると投資銀行って何?」という質問を聞きたくて聞きたくてたまらないと思います。
実際、私たちも就活生時代はそうでしたから(笑)
ズバリ、投資銀行とは「証券(株式や債券)に関わる全ての業務を行っている会社」です。
「証券会社と何が違うの?」というと結構難しいのですが、敢えて差異を言うならば以下の通り。
証券会社:法人・個人に対して株式・債券の関連業務を行う会社
投資銀行:法人に特化して株式・債券の関連業務を行う会社
野村證券は個人向けに株式を販売するビジネス(リテール業務)を日本全国で展開しています。
一方でゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーはそもそもリテール業務を行いません。
ここが大きな違いと言えますね。
【外銀】投資銀行と商業銀行の違い
「投資銀行の定義は分かった。でも銀行って言えばメガバンのイメージがあるけど、それとはどう違うの?」
これもまた、就活生の皆さんから多く寄せられる質問です。
投資銀行(インベストメント・バンク)と商業銀行(コマーシャル・バンク)の大きな違いは、
① 扱える商品が違う
② 金融仲介のやり方が違う
この2点と言っていいでしょう。
1つ目の「扱える商品が違う」というのは、投資銀行は証券(株式・債券)を扱えるのに対し商業銀行はそれらを扱えないということです。
イメージしてもらえれば分かると思いますが、確かにみずほ銀行が家を訪ねてきて株を売りつけてくる印象はないですよね。
あるとすれば野村證券や大和証券(笑)
銀証分離の原則がこんなところに現れているわけです。
2つ目の「金融仲介のやり方が違う」というのは、そもそもビジネスモデルが違うということです。
商業銀行は消費者からお金を集め(預金)その預金を企業に貸し付ける(融資)し、利率を付けて返済してもらうことで儲けるビジネスモデル(間接金融)です。
一方投資銀行はお金が必要な企業に対して、お金が余っている企業から資金を融通してくるのが仕事になります。
それが例えばM&Aという形態を取ると、お金が必要な企業(売却側)に対してお金が余っている企業(買収側)をマッチングさせる業務となります。
資金調達という形態を取ると、お金が必要な企業(株式・債券の発行)に対してお金が余っている企業(株式・債券の購入)をマッチングさせる業務となります。
投資銀行のビジネスモデルは直接金融と分類され、ここが商業銀行との大きな差異になります。
「お金が必要な企業Aに対して、お金が余っている企業Bから直接的に資金を融通してくる仕事」と最低限覚えておきましょう。
【外銀】投資銀行の生い立ち
外資系投資銀行の生い立ちについては諸説ありますが、基本的には17世紀のイギリスで発生した「マーチャントバンク」がすべての始まりだったとされています。
(後に出てくるマーチャントバンキングとは別の概念)
当時のマーチャントバンクは「証券の引受業務」「M&Aの仲介」などを手掛けており、現在の投資銀行部門が行っている業務と非常に似ています。
これが、投資銀行の発祥といわれる所以です。
当時活躍していたファームはベアリング、ロスチャイルドなどの名門投資銀行、そして現在もブティック系として健在なラザードなどがありました。
やがて18世紀から19世紀に入ってくると、時代は欧州系から米系へと移ってきます。
信用手形の引受業務から頭角を現しはじめたゴールドマン・サックス、アメリカの一大財閥となったモルガン商会などはこの時代から登場します。
そして20世紀前半の二度の大戦は米系投資銀行の勢いに弾みを付けました。
モルガン商会の頭取ジョン・ピアポント・モルガン(J.P.モルガン)は第一次世界大戦の戦費調達で莫大な利益を獲得したことで有名。
関東大震災後の日本において震災手形発行の手続きを支援したことでも知られています。
しかし世界恐慌後の1933年。
アメリカでグラス・スティーガル法(銀証分離法)が制定されると、商業銀行と証券会社(≒投資銀行)は袂を分かち合います。
ここから銀証の分化が進んでいくわけですね!
モルガン商会も商業銀行サイドがJ.P.モルガン、投資銀行サイドがモルガン・スタンレーとして分離しここに現在に近い構図が形成されます。
しかし1980年代~90年代にかけて、グラス・スティーガル法の規制緩和や有名無実化が進んでいきます。
J.P.モルガンやバンク・オブ・アメリカなどの商業銀行も徐々に投資銀行業務に参入し始めていきました。
ではゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーといったピュア投資銀行たちはどのように対抗したのでしょうか。
まあそれは単純な話で、自己資本を薄めてレバレッジを利かせるほうに動いていくわけです。
ハイリスクな自己投資によって莫大な利益を生み出すビジネスへの比重を強めていきました。
90年代後半~00年代前半に入社した人たちはまさにこの恩恵を受けており「あの頃に比べたらずいぶん稼げなくなった」と言うのはそういうことですね(笑)
しかし本来は証券の引受業務(資金調達)やM&Aの仲介というアドバイザリー業務を主としていたはずだった投資銀行。
ビジネスの主体へと踏み出していったことは後々に大きな禍根を残しました。
それがまさにサブプライムローン問題に端を発するリーマンショックです。
名門投資銀行であったリーマン・ブラザーズが倒産。
メリルリンチも財政破綻をしてバンク・オブ・アメリカに救済合併。
モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスも持ち株会社に移行し、17世紀以降続くピュアな投資銀行業務というのは中々維持が難しくなってきています。
しかし現在も投資銀行というのはなくてはならない存在であるのは間違いありません。
日経新聞に「企業Aが企業Bを4000億円で買収」「企業Cが米国債建てで1000億円を資金調達」といったニュースが載っていたら、その裏には必ず投資銀行が付いています。
今も昔も非常にエキサイティングな仕事であることに間違いはありません!
【外銀】外銀就活のスケジュール
外銀の細かいところが分かったところで、ではどのような形で内定までのスケジュールが組まれているのでしょうか?
フロントオフィスを目指す学生を前提に話すと、大まかなスケジュール感は以下の通り。
6月 :ES・Webテスト
7月 :サマーインターン前面接
8月 :サマーインターン
11月:ES・Webテスト
12月:面接・ウィンターインターン
1月 :スーパーデー・内定
それぞれのフェーズでの選考対策はこれから更新していくので乞うご期待!
「外銀内定への道」シリーズ