新卒採用の評価ポイントはどこ?
企業にとっての一大イベントである新卒採用。
まだESや面接を経験していない就活生の人にとっては、何かどのように評価されるかが分からないと思います。
そこで今回は内定の森がまだ就活をし始めたばかりの人向けに、新卒採用の評価ポイントをまとめてみました。
まずは就活生の素朴な疑問をまとめてみます。
就活の疑問①:輝かしいガクチカがないと落ちる?
「ガクチカ」とは「学生時代に頑張った経験」の略のことですね。
近年就活生の中では「ガクチカ、ガクチカ!」と略すのが一般的になっています。
そして何より、多くの就活生の皆さんは「ガクチカがない、、、」と悩むわけです。
■ ある就活生からの相談
ESに書ける実績も面接で話せるエピソードもない。
やってきたことと言えば、テニサーで酒を飲み散らかして、バイトで金稼いで、ゼミで旅行に行ったことくらい…
でも就活はカッコいい実績とか経験をドヤ顔で語れる人が無双するんでしょ?
ガクチカなき就活弱者は一体どうすればいいの?
確かに学生時代にやることなんて言えば、サークル・ゼミ・アルバイトくらいですよね。
一方で意識が高い人は、長期インターン・海外留学・ボランティア・学生団体・起業といったビジネスに近い経験をしてきています。
集団面接なんかで隣に意識高い系学生がいたりすると、自分の無力さに打ちひしがれることもありますよね。
やはりガクチカ経験が充実している学生のほうが、選考は通りやすいのでしょうか?
就活の疑問②:資格を取っておく必要がある?
就活生の間で話題になるのは「資格があったほうが有利やろ!」という都市伝説。
とりあえずTOEIC、とりあえず秘書検定、とりあえずファイナンシャルプランナー…。
大学3年生の秋くらいになると慌てて勉強しだす就活生の人も多いように思います。
周りの友達が資格の勉強をしていると「とりあえず私も…」といった形で、目的意識も薄く資格の勉強を始める人は少なくありません。
確かに資格を持っておくことで自分の能力証明になるのは間違いないですが、果たして就活ではどれくらい有利になるのでしょうか?
就活前に資格の勉強をするというのは「就活で有利になるため」という大前提の目的があるはずです。
資格と就活の相関関係に関しては後ほど考察します。
就活の疑問③:GPAがかなり見られている?
「おれ、GPA 3.5だったわ(ドヤ顔)」
「いいな~、おれなんて3.1しかないよ(しょんぼり)」
大学生の日常会話として、時々出現するのがGPAの話。
普段は成績のことなんて意識していないはずなのに、就活が近くなってくるとしきりにGPAの話をし出す人もいますよね(笑)
大抵そういう人は「GPAが高いほうが就活では有利らしいぜ」ということを言ってくるはずです。
確かにアメリカでは企業は学校の成績を詳しく見る場合が多いですが、果たして日本でもそうなのでしょうか?
就活の疑問④:学歴フィルターは?
学歴フィルター。
就活生にとって最も過酷な現実である学歴の壁。
企業側として意図的に「東大早慶レベルしかESは通さない」としている企業があるのも事実です。
しかし果たしてすべての企業が学歴フィルターを採用しているのでしょうか?
内定の森が思う就活の評価ポイント
多くの就活生が持つこれらの疑問ですが、内定の森としての回答はコチラ。
これらはあくまで副次的な評価軸であり、メインの評価軸ではない。
学生時代の能力ではなく、今後も成長していきそうだと思われるかが大事。
すなわち、ポテンシャルがメインの評価軸です。
ガクチカが充実しているからといって、どの企業の選考も通過できるわけではありません。
資格を持っているからといって、それが正当に評価されるとは限りません。
GPAが高いからといって、大学受験のようにどの企業からも合格をもらえるわけではありません。
学歴が東大だからといって、全ての企業で優遇されるわけではありません。
大した実績や肩書きがなくとも、面接官に「この子は素直で成長しそうだな」と人間的に評価されるかが大事なわけです。
新卒採用がポテンシャル採用である理由
ではなぜ、新卒採用がポテンシャル採用であるのか。
理由は単純明快で「学生時代に評価される能力と社会人時代に評価される能力が違うから」というだけです。
学生時代は「問題を正確に解く力」「パッと見でスゴい経験をしていること」が評価対象でした。
前者が勉強などの学業面、後者が部活などの課外活動面です。
だからこそ「成績が有利だから就活も一様に有利なんじゃないか」「課外活動を頑張っていたから就活でも評価されるんじゃないか」と勘違いするわけです。
しかし社会人にとって求められる能力はこれだけではありません。
むしろこれら2つは副次的なものかつみんなが頑張ってきたことなので、他の学生との差別化が難しいという側面もあります。
では果たして、社会人に求められる要件とは何なのでしょうか?
少し抽象的な回答になりますが「カネを稼げる人材に成長し得るかどうか」です。
「え?」と思われるかと思いませんが、ただこれだけです。
そもそも学校と企業では、自分の置かれている立ち位置が全然違います。
学校には私たちがお金を払って行くため、学校側が基本的にカリキュラムを作ってくれますしお客様対応をしてくれます。
それに対して企業からはお金をもらって働くわけなので、自分の給与以上に利益貢献をしないといけない責任があります。
となるとビジネスチャンスを主体的につかむ姿勢だったり、より仕事の中で付加価値を出そうという姿勢が評価されるわけです。
こういった違いがあるため、学生時代にスゴかった人だとしても社会人で活躍できるとは限らないのです。
では「カネを稼げる人材に成長し得るかどうか」をもう少しブレイクダウンしていきましょう。
具体化していくと以下の要素に分類できると思います。
① スクスクと成長していきそうな性格か
成長志向 / 素直な性格 / 真面目な性格 など
② 他者に不快感を与えず協働することができること
雑談力 / 話し方 / 言葉遣い / 表情 / 巻き込み力 / 協調性 / 人心掌握力 など
③ 自分に何が求められているかを判断できること
メタ認知力 / 他己中心的コミュニケーション など
こういった能力を示すための手段として、ガクチカ・資格・GPA・学歴などが存在するだけです。
それらの要素が単体で評価されるわけではないことに注意しましょう。
逆に人並みの経験しかしていない人であっても、伝え方を工夫して「この子は素直そうで成長ポテンシャルがあるな」と思われれば通るわけです。
「こんなにガクチカ充実してて難しい資格も持ってるのに、なんで何もやってこなかったアイツが通って俺が落ちるんだ!」と思ってるそこのあなた!
まずは一度、上の評価軸を参考にして自分のESや面接での振る舞い方を自省してみましょう!
ポテンシャルをアピールするのに役立つ経験とは?
では、ポテンシャルをアピールするのにどのような経験をしておくと得策なのでしょうか?
TOEIC860点以上・簿記2級以上を取得する
先ほど「資格はあくまで一つの評価軸でしかない」と言いましたが、資格の勉強を頑張るメリットはそれでもあると考えています。
それもTOEICもしくは簿記の勉強は有意義になるでしょう。
TOEICを勉強するメリットとしては「ビジネス英語に触れる機会が増える」「TOEIC足切りを設けてる企業の選考に参加できる」といったあたりです。
目安としては860点以上があると最低ランクをクリア、900点以上を取って初めて多少有利になるといった感じであることを覚えておきましょう。
ただし大学生ともなるとまとまった勉強時間を取ることって結構難しいですよね。
特に英語に関しては大切だと分かっていたとしても、勉強意欲を継続させるのは難しくなりがちです。
そこで内定の森メンバーが良く使っていたのは「スタディサプリ」というアプリ。
移動中や隙間時間に気軽にTOEIC対策ができるので、紙媒体の問題集よりもヘビーユーズしていました。
結果として3か月の勉強で900点を叩き出したメンバーもいるので、忙しい就活生にはかなりオススメです!
続いて簿記の勉強ですが、簿記に関しては2級以上を取らないと有利にはならないことに留意しましょう。
ただし3級の勉強だったとしても多少のビジネス感覚を身に付けることは可能なので、面接の雑談のネタになることは考えられます。
特に金融機関を志望する人の場合、金融用語を頭にインプットする意味でも簿記の勉強はしておくといいかもしれません。
簿記の勉強でもスタディサプリのように使えるおすすめサービスがあります。
その名も「アカウンタンツ・ライブラリー」です。
日商簿記をはじめ経理系の資格に特化したオンライン講座プラットフォームで、内定の森としても良く使っていました。
問題集と併用しながら使うのも結構ですが、アカウンタンツ・ライブラリーのプレミアムプランのみでも対策は十分可能だと思います。
実際にアカウンタンツ・ライブラリーを中心的に利用して、結果として無事簿記2級を取得したメンバーもいます。
プレミアムプランに入ると初月無料で使い放題なので、ぜひ一度登録してみてください!
初月無料で経理の仕事に役立つ150以上の動画が学べるサイト【Accountant’s library】
面白い資格を取ってみる
これは資格そのものに対する価値はありません。
あくまで面接でのネタになるような話づくりのための資格です。
履歴書に書いて目を引くもの、面接で何か話さなくてはいけないときにネタとして使えるものを増やしておきましょう。
2019卒の就活生で実際にウケた資格は以下の通り(一例です)。
① 食育インストラクター
履歴書に書いたところ「最近個人的にダイエットしてるんだけど、気を付けるポイントとかある?」と面接官に訊かれて話が和んだ
(一般職 女性)
② 賞状書士
「自己PRして」と面接で言われた際に「賞状書士資格持ってるので、社内表彰の際にはぜひお申し付けください」と言ったらウケた
(総合商社 男性)
③ 危険物取扱者
全く関係ない業界で危険物について熱弁したら「あの子は危険物好きの子」という意味分からないキャラ付けをされて内定が出た
(ベンチャー 男性)
④ AI検定
興味本位で受けて資格を持っていただけだったが、面接官がたまたまAIを専攻していた人で盛り上がった
(大手メーカー 女性)
といったように、一風変わった資格を持っておくと面接のネタになることは多いです。
内定の森として、これらのオモシロ資格を取る上で使える通信教育・オンライン学習のサービスをいくつか紹介します。
■ ①・②などのオモシロ資格を取りたい人向け
‥…━★90年の指導実績!通信教育・通信講座のがくぶん★━…‥
■ ③などの業界と無関係な有用資格を取りたい人向け
=>「通勤講座」のコース一覧やキャンペーン情報、無料お試しはコチラ!
■ ④などの王道かつポップな資格を取りたい人向け
社会人とのコミュニケーション経験
これは地味に重要な経験になるので積極的に行いましょう。
多くの就活生にとって、自分と全く無関係な社会人と話す経験ってあまりないのではないでしょうか?
サークル・ゼミ・アルバイトのOB/OGと絡む機会はあるかもしれませんが、それはあくまで自分に近いコミュニティの人たちですよね。
しかし面接では自分と無関係な社会人と行なうわけで、初対面同士で話を盛り上げなくてはいけないわけです。
そういった経験の予行演習として、社会人とのコミュニケーションを積極的に取ることが重要です。
就活支援サービスのセミナーに参加して講師の人と仲良くなる、あるいは飲み屋に出向いてオジサンと話してみる等…
自分なりに機会を見つけて経験を得ておきましょう!
どうしても社会人と話す機会を担保できないという人は、ビズリーチ・キャンパスに登録しましょう。
自分と同じ大学のOB/OGにアポを取って面談してもらえるサービスなので、社会人と話す機会としてはとても有用です。
ぜひ一度登録をしてOB/OGに会いに行ってみてください!
同じ大学出身の先輩に話を聞けるOB/OG訪問ネットワーク「ビズリーチ・キャンパス」
自己分析をしておく
「自己分析」という安直な言葉はあまり使いたくないですが、余裕があれば自己分析はしておきましょう。
自分がこれまでどういう経験をしてきたのか、そこから何を学んだのかという部分をはっきりさせましょう。
これをもとにESや面接での立ち振る舞いを決めていくことになるので、時間を見つけて行なっておきましょう。
詳しい自己分析の手法に関しては今後記事を書きたいと思います。
(ESの書き方の記事にヒントがあるのでこちらもご参照ください!)
まとめ
以上、ポテンシャル採用に関する真実を内定の森がお送りしました!
次回をお楽しみに!