「ITベンチャーとは?」と訊かれたときにパッと答えられるひとはどれくらいいるでしょうか?
石原さとみや中条あやみなどの有名女優がITベンチャーの社長と交際が報じられるニュースが出るなど、ITベンチャーという言葉はここ数年で急速に使われ始めています。
しかしITベンチャーという言葉の定義や特徴は曖昧になっている部分が多いですよね。
そもそもベンチャー企業とは「創造的・革新的な事業展開によって社会にインパクトを与えようとする新興企業」のことを指します。
かつてのソフトバンクや楽天などもベンチャーと呼ばれましたし、トヨタ自動車や三菱重工なども古くはベンチャー企業だったといえますね。
要するに「次世代を引っ張るような技術や価値観を広めようとしている新進気鋭な集団」というわけです。
そこの接頭辞に「IT」がついたのがITベンチャーです。
となるとITベンチャーとは「インターネットテクノロジーを用いて事業展開をするベンチャー企業」ということになります。
インターネットテクノロジーというのは非常に範囲の広いワードですが、一般的にはWebサイト・アプリ・ソフトウェア領域は一緒くたにITサービスと言われることが多いですね。
もはやどの企業もIT化は避けて通れないわけですが、ここではITに特化したベンチャー企業をITベンチャーとしてご紹介することにしましょう。
「ベンチャーって倒産リスクもあってヤバいんじゃない?」と思われている人も多いかもしれません。
たしかに一昔前まではそのような考え方が一般的でした。
しかし近年では東大生の人気就職先としてITベンチャーの名前が挙がるなど、次第にベンチャーも世間から受け入れられるようになってきています。
果たしてITベンチャーに就職する学生はどのようなメリットを感じて内定承諾をするのでしょうか?
1つ目にあるのが「小規模であるがゆえの裁量権の大きさ」です。
こちらは実情がどのようなものかは会社によって違いますが、確かに傾向として裁量権が大きくなる場合が多いのは確かです。
事業拡大をしているにもかかわらず人が足りないという事態はベンチャー企業で頻繁に起こります。
会社全体の仕事量÷人数で計算すると、ベンチャー企業のほうが大企業よりも一人にかかる負担は大きくなるわけです。
その分自分が成長できるチャンスがあるため、成長志向の人はこのメリットを重視してベンチャー就職を考えることが多いです。
2つ目にあるのが「将来起業するための経験・ノウハウの獲得」です。
「新規事業を沢山ローンチしてます!」「若いうちから事業責任者になれるよ!」というメッセージを打ち出しているベンチャー企業に入社する人は、このメリットを重視しているといえるでしょう。
自分で事業を回す経験を20代のうちに経験できることは、確かに起業した際に役立つのは間違いありません。
実際に事業責任者になれるかはともかくとして、野心を持った人は経験・ノウハウを得ようと入社する人が多い印象です。
3つ目は単純に「社風や組織風土が若々しくて好き」というもの。
ある意味で凝り固まった日系大企業の風土よりも、若々しい風土を持つ企業のほうが働く環境として自分に合っていると感じる人もベンチャーを選択することがあります。
この軸でベンチャーを選ぶ人は成長志向や上昇志向というより、自分のライフスタイルに重きを置いて就活している人と言えそうです。
他にもベンチャー就職のメリットはありますが、大きく分けるとこの3つが主要な就職理由となるでしょう。
さて、お待たせしました!
内定の森がオススメする就活界隈で話題になっている有名ITベンチャーリストをご紹介します。
マッキンゼー出身の南場智子さんが創業したインターネット企業であるDeNA。
インターネットオークションサービスに端を発し、キャッシュになりそうなITサービスにはどんどん手を出していく新進気鋭のメガベンチャーです。
一般人としてはモバゲーやDeNAベイスターズが親しみ深いですね。
また、SHOWROOMも元々はDeNAの新規事業として始められてヒットしたサービスであることも有名です。
就活界隈に関して言うと、DeNAのサマーインターンは難関インターンとして有名で選考倍率も非常に高いです。
外資系就活生と就活時期が被ることもあり、インターン受検層は就活界隈トップレベルと言っていいでしょう。
選考フローも長く、集団面接・個人面接・ジョブ等が課されます。
腕試しでもいいので、ぜひチャレンジをしてみましょう!
キラキラ社員が多いベンチャー企業として度々話題に挙がるサイバーエージェント。
アメーバブログやAbema TVが著名な提供サービスです。
代表取締役の藤田晋氏の卓越した経営手腕により事業拡大を進めてきた企業と言えます。
新卒入社のフローは複数あり、職種別に分かれています。
夏冬ともに色々なインターンが開催されているため、サイバーに興味のある人は情報をフォローしておきましょう!
SEOコンサル・広告運用などのWebマーケティング事業からキュレーションメディア事業まで幅広く手掛けるインターネット企業です。
DeNAのWELQを発端とするキュレーションメディア問題が話題になった際、Speeeも幾つかメディアを畳んだこともあって現在は前者が主幹事業になっていると思われます。
Speeeはここ近年新卒採用にかなり重点を置き始めるようになった企業であり、就活生間でも「難関インターン」として認識されるようになっています。
一時期は「外資系内定者を輩出するインターン」というブランディングが過激であり、一部の就活生からは不人気でしたが、現在は少しメッセージングを変化させています。
「白猫プロジェクト」「コロニーな生活」などのゲームアプリで知られるコロプラ。
東証一部にも上場している有名ITベンチャー企業です。
ソーシャルゲームの市場成熟化に伴い、近年ではVR事業への参入も図っているほか投資・M&Aにも積極的です。
新卒からこういった部署に配属される可能性もあるため、ゲームに興味がない人であってもチェックしておくといいでしょう!
医療・看護人材特化の求人メディアや「レバテック」等のIT人材特化メディアといったサービスを手掛けるITベンチャーです。
DeNAと同じく渋谷ヒカリエにオフィスを構えています。
レバレジーズも近年新卒採用に力を入れており、2024年卒のインターン選考は特に難化したと言われています。
採用ブランディングに力を入れている証でしょうか。
ビジネスモデルはリクルートと似ているマッチングビジネスですが、リクルートが参入しにくいニッチ領域に特化していることが強みだと言えます。
SNSの走りであったグリーを運営していることで有名なGREE。
今はソーシャルゲーム中心の事業展開を行なっています。
インターンに関しては他のITベンチャーと同様、デザイナー・エンジニア・ビジネス職といった職種別に開催しています。
外資系戦略コンサルティングファームの内定を蹴って入社する人もチラホラいるなど、既存のブランドを超える魅力を持つ会社と言えそうです!
2018年注目のIPOとなったメルカリ。
お馴染みフリマアプリの「メルカリ」を運営していることで有名です。
メルカリは通年採用を謳っており、デザイナー・エンジニア・プロデューサーという3職種に分けて採用しています。
どの職種であっても1.5ヶ月~2か月程度のインターン期間を経ないと内定が出ないフローになっており、非常に難関だと言えるでしょう。
日本で唯一のユニコーンと言われていたほどの注目企業だったため、メルカリに入社したい学生は年々増えてきています。
ライバルの多い企業ですが、ベンチャー志望の学生は受検価値のある企業と言えそうです。
今や日本を代表するコングロマリットベンチャーであるDMM。
亀山敬司社長の経営手腕は評判であり、2017年にはオンライン質屋のCASHを70億円で買収したことでも話題になりました。
(2018年11月にCASHは再度手放しています)
アダルトビデオ事業を皮切りに、仮想通貨取引所やオンラインゲームなどにまで事業を多角化しています。
また内定者の間ではDMM英会話がかなり人気で、英語力向上が必要な外資系内定者の多くはDMM英会話を利用しています。
ハイエンド層の転職エージェントとして絶大な人気を誇るビズリーチ。
代表取締役の南壮一郎氏はモルガン・スタンレー投資銀行部門から楽天を経てビズリーチを起業しています。
外資系企業志望者にとっては良いロールモデルになる人と言えるかもしれませんね。
新卒向けのサービスも手掛けており、ビズリーチ・キャンパスはOB/OG訪問サービスとしてかなり人気ですよね。
まだ登録していない人はぜひ登録してみましょう!
同じ大学出身の先輩に話を聞けるOB/OG訪問ネットワーク「ビズリーチ・キャンパス」
ブログをやっている人からすると「お名前ドットコム」がお馴染みのGMO。
モバイルゲームやGMOクリック証券など、インターネット関連の事業で多角化している成長ベンチャーです。
GMOのインターンは基本的にエンジニアインターンなので、ビジネス職での募集はマチマチといった感じです。
Webマーケティングやアドネットワーク領域の代理店事業を手掛けるFringe81。
2017年に東証マザーズに上場したことで有名です。
Fringe81のサマーインターンはベンチャー企業の中でも割と早い時期から開催される(5~6月)ので、力試しも兼ねて選考にチャレンジしてみるといいでしょう!
急成長中のベンチャーであるアカツキ。
2017年に東証マザーズから東証一部に鞍替えしたことは話題になりました。
モバイルゲーム事業を中心にキャッシュを貯め、新規事業にも積極的です。
インターンシップはエンジニア職のほか、企画職の長期インターンを募集しています。
就活界隈でひそかにアツいとされているベンチャー企業です!
村上太一氏が大学時代に立ち上げた企業であるリブセンス。
ジョブセンスという求人広告Webサイトを運営しています。
求人広告の無料掲載や採用御祝い金など、今では割と当たり前になっているビジネスモデルを取り入れたのが画期的でした。
リブセンスも採用拡大に伴い、サマーインターンを積極的に行なっています。
ベンチャー志望の就活生は要チェックです!
データマーケティングのツール「B Dash」をメインサービスにしているデータX。
おぎやはぎや霜降り明星のCMで一時期有名になりましたね。
旧社名は株式会社ネクスト。
不動産ポータルサイト「LIFULL HOME’S」をメイン事業に据えているベンチャー企業です。
その他ライフスタイルに関するメディア・アプリ事業も多く手掛けています。
社長の井上高志氏はリクルート出身の起業家なので、リクルート志望者としても良いロールモデルになると思います。
介護・医療・ヘルスケア等の領域で様々なサービスを手掛けているエス・エム・エス。
コミュニティサイトや情報発信Webメディアを主幹事業にしています。
海外企業の買収にも乗り出すなど、更なる事業拡大を画策している最中です。
サマーインターンの選考は倍率が高く、ベンチャー志望者の中で難関インターンとして有名です!
マッキンゼー出身の起業家・谷村格氏が代表取締役を務めるエムスリー。
医療従事者向けポータルサイト「m3」を手掛けています。
日本のベンチャーの中でも群を抜いた成長を続けており、時価総額は兆円規模にまで膨れ上がっています。
コンサルティングファームの内定を蹴ってエムスリーに入社する学生も少なくなく、就活生からの人気も高いベンチャー企業です。
マーケティングリサーチサイト・アプリ「マクロミル」を運営するマクロミル。
一度ベインキャピタルによる買収・上場廃止を経験し、現在は再上場を果たしているというユニークなファイナンス経歴を持つ企業です。
マクロミルのインターンは毎年夏や冬に開催されており、リサーチのインターンとして人気が高いです。
数字に強くなれると評判なので、他業界志望者にとっても有益な経験になるでしょう!
デジタルマーケティング事業を主軸に、ゾンビアプリを紹介するアプリ「Appliv」の制作も手掛けるナイル。
SEOコンサルティング等を中心に顧客に対して改善提案を行なっています。
検索エンジンやWebマーケティングに強くなりたい人には持って来いの入社先です。
ナイルのインターンは例年7月前後の早い時期に開催されるため、Fringe81同様に良い力試しになるかもしれません。
アドテクノロジー事業を手掛けるフリークアウト。
創業3年で東証マザーズに上場したように成長を続けています。
成長中の市場であるアドテクを牽引する企業なので、入社すると非常に面白い経験ができるでしょう!
「NP後払い」などの請求業務サービスを手掛けるネットプロテクションズ。
代金の未回収リスクを保証するサービスとして、多くの会社が利用をしています。
ネットプロテクションズのインターンは日当が出るほか、5日間丁寧に社員がメンタリングをしてくれるのでかなりオススメ。
ベンチャー志望の人は受検を考えておきましょう!
2018年の大型IPOとしてメルカリとともに注目されたのがラクスル。
印刷会社と消費者との仲介サービスを手掛ける斬新なサービスを運営しています。
広義のシェアリングエコノミービジネスとして時流に乗っているといえるでしょう。
新卒採用も積極的に行っているため、志望者はチェックしておきましょう!
学生起業家⇒リクルート⇒独立という華々しいキャリアを歩んでいる平尾丈氏が経営するITベンチャー。
ライフスタイル関連かつマネタイズ可能なインターネット事業であれば、何にでも手を出して行くという貪欲な姿勢が特徴的な会社です。
2018年には東証マザーズから東証一部に鞍替えをするなど、引き続き成長を志向しています。
インターンシップに参加する層も野心を持つ学生が多く、将来的に起業を志している人もいます。
成長を続けるベンチャーなので、タイミングが合えば新規事業担当などの美味しいポジションで仕事ができる可能性も高いです。
ITベンチャー志望者は必見の会社です。
在宅ワーク・遠隔ワークの可能性を広げたサービス「クラウドワークス」の運営元。
創業3年で東証マザーズに上場するなど、その勢いは目を見張るものがあります。
事業拡大を続けていることもあり赤字が続いていますが、その分若手からであっても面白い仕事ができる可能性は高いです。
ベンチャー志望の人は一度見ておきましょう!
ソーシャルゲームの開発・運営を行なうITベンチャー。
コロプラやDeNAと同様、5~10年ほど前から流行している「ソシャゲ」市場を担う1社と言っていいでしょう。
幽遊白書やラブライブのスマホゲーム等の受託開発も行なっている有名ITベンチャーです。
総合職・技術職ともに新卒採用を行なっています。
キュレーションメディアの代表格であるグノシー。
ネット上に配信されているコンテンツを自社システムによって集計し、アプリやWebサイトにまとめた「Gnosy」というサービスを運営しています。
皆さんの中にも使っている人は多いのではないでしょうか?
経営戦略立案を実施する短期インターンはベンチャー志望者の中でも人気であり、非常にオススメです!
マーケティングやPRのコンサルティング事業などを幅広く手掛けているのがベクトル。
創業は1993年でありここで紹介しているITベンチャーよりは創業が古めですが、成長中ということもあってITベンチャーの中に入れています。
ベクトルも社内体制の確立とともに、新卒採用向けインターンシップを積極的に開催しています。
ITベンチャー志望者の方は一度チェックしてみてください!
ITベンチャーの中では、一番パブリックセクターに近い事業を手掛けているのはリタリコでしょう。
障がい者向けの就職支援活動や、発達障害を持つ子供向けの学習塾・プログラミング教室事業などを手掛けています。
2016年に東証マザーズ、2017年に東証一部に上場を果たしています。
リタリコは他のITベンチャーと内定者の性質が若干異なるのが特徴です。
事業の特性上それは当然ともいえます。
社会貢献性の強い事業を手掛けているため、マネタイズの他に社会貢献にも気を配れる人材を欲しがっています。
リタリコも積極的にサマーインターンを毎年開催しているので、ぜひ応募してみましょう!
以上が内定の森がオススメするベンチャー企業リストですが、これ以外にも優良ベンチャーはたくさんあります。
またベンチャー企業の選考を受検するに当たっての対策も別途必要になってきます。
「どんな選考フローなの?」「面接とかどう答えればいいの?」と不安に思う場合も多いと思います。
そうなった場合に使えるのは就活支援サービス!
内定の森がベンチャー志望者にオススメする就活支援サービスは以下の5つです。
ゴールドマン・サックス出身の仲暁子氏によって設立された就活用のSNSです。
この2年ほどの間に勢いを増してきており、ベンチャー企業やスタートアップを中心に多くのインターン求人を出しています。
特に低学年から長期インターンを考えていきたい場合にはWantedlyはかなり重宝するはず!
内定の森運営メンバーにも使っている人/使っていた人は多く、ベンチャー就活生となれば登録は必須です。
【ウォンテッドリー】月間200万人が利用する国内最大のビジネスSNS
ベンチャー就活と言えばGoodfind。
10年以上もベンチャー向け就職支援を行なってきているので、コネの数も太さもケタ違いです。
グループディスカッション対策講座なども頻繁に開かれているため、メインサービスとして使っていくといいと思います。
Goodfindは、未来のビジネスリーダーとなるハイポテンシャルな大学生/大学院生に、スキルアップ・成長機会や、就職活動・キャリア構築に関する情報提供をおこなうビジネススクールです。Goodfindでは、ロジカルシンキングやグループディスカッションなどのスキルアップセミナーや、企業分析やコンサルティングファーム・ベンチャーなどの会社説明会といったキャリアセミナー、などを提供しています Goodfind 次代を創るビジネスリーダー/アントレプレナーのためのキャリアサイト ... - Goodfind |
「Goodfindなんてもう知ってるよ~」という人にはMeetsCompanyがおすすめ。
Goodfindよりももっとニッチなベンチャー企業まで紹介してくれます。
MeetsCompanyが使える点は多くの企業に少人数で会う機会があること。
合同説明会兼選考会形式なので、コストパフォーマンスも非常に高いです。
効率よくベンチャー就活を進めていきたい人にはかなりオススメのサービスと言えます。
MeetsCompanyに関しては以下の記事でも詳しく解説をしているので、ぜひご覧ください!
ハイエンド向け就活支援サービスとして有名なネクスベル。
会員制就活サービスということで選考を通過する必要はありますが、選考倍率はそこまで高くないので積極的に受けてみましょう。
ネクスベルは様々なベンチャー企業とコネクションを持っており、おすすめで挙げたリタリコやレバレジーズなどの選考優遇案件も持っています。
ネクスベルを使うメリットとしては、ネクスベル経由で応募をするとESや1次面接がカットになる場合があること。
沢山企業を受検することになるベンチャー就活生にとってはありがたすぎますよね。
ネクスベルに関しては以下の特集記事で詳しくまとめています。
逆求人サイトとして成長中のキミスカ。
ニクリーチと同様にプロフィールを登録しておくと、企業側からスカウトメールが来ます。
キミスカには様々な業界の企業が参加をしているので、登録しておいて損はないでしょう。
ITベンチャーの中だとリタリコやレバレジーズなどに太いパイプがありますね。
日系企業だとキリンや三菱電機も参加しているので、信用力も抜群。
ぜひ登録してみてください!
▼キミスカ登録ページ▼
以上、新卒就職ができるITベンチャーのご紹介でした!
ぜひ色んなベンチャー企業の選考に参加して、自分に合う企業を探してみましょう!