就活をする上で、気をつけなければ自分を見失ってしまうことがあります。
今回は多くの就活生が陥りがちな事態にフォーカスして就活をする上で念頭に置いておくべき心構えについて書きました!
就職活動を始めたばかりの就活生の皆さん、必見ですよ!
就活ってとにかく迷うものですよね。
内定が出なくても内定が出ても、みーんな迷ってます。
実際、就活で悩まないような人は余程やりたいことが明確か何も考えていないかのどちらかでしょう。
そんな中、あなたはきっとたくさんの業界の社会人の意見を聞く機会に恵まれます。
すると、不思議と次のような状況に出くわし始めます。
就活生「ベンチャー、外資、日系大手のどこに行くべきか悩んでいるのですが…」
ベンチャーA社「ベンチャーの方が良いよ!裁量権あるしスキルつくし市場価値が高くなる」
外資B社「やっぱ時代は外資かな。言うほどブラックではない上に給与も高いし」
日系C社「日系大手は安定してるし給与も高い上になんだかんだ面白いことできるよ」
就活生「どれも良い気がして来た…」
さて困りました。
みんながみんな、言うことが違います。
あたかもSPIの誰か1人が嘘をついている推論問題のようです!
さらにもう1つ例を出すと、次のようなことも起こります。
こちらはより厄介です。
就活生「同じ業界で凌ぎを削り合うP社とQ社から内定をいただき迷っているのですが…」
P社「いやどう考えてもPでしょ。ブランド的にはP一択だよ。」
Q社「実質PとQではほとんどブランド的な差もないし、風通しが良いQ社の方が良いよ。」
就活生「やばい、決められない…」
こうなると就活生はもはや何に悩んでいるのかわからなくなるくらい悩むことになります。
特に売り手市場の今、複数内定が多くなってくるとよりこういった悩みは顕著になってきます。
なぜ人によって言うことがこうまで変わるのか?
本当に彼らが嘘をついているかというとそんなこともありません。
彼らは皆、「ポジショントーク」をしているだけなのです。
ポジショントークとは元は株式用語でしたが、それが転じて近頃は「自分の立場が有利になるような発言をすること」という意味で用いられます。
例えば早慶の学生それぞれにどちらがより良い大学かを尋ねれば、恐らく多くの方は自分の大学が一方よりも良い理由を述べるでしょう。
このように組織に属する人々は自社のことを良くアピールする必要があり、立場(自社)に有利な発言をすることは当然です。
結果としてある種の公平性は失われ、一方に偏った発言が目立ち始めます。
加えてこのポジショントークを加速させるのが認知的不協和です。
所謂すっぱいブドウ理論ですね。
人は手に入らなかったもの/選択肢に対する嫉妬などの不快感を、自分が手に入れた/選んだ選択肢に対する正当化を行うことで、解消するという心理的な機能を持つ。
例えば先ほどの話、実はこんなことになってるかもしれません。
就活生「同じ業界で凌ぎを削り合うP社とQ社から内定をいただき迷っているのですが…」
P社「いやどう考えてもPでしょ。ブランド的にはP一択だよ。(僕はQ社落ちたんだよなぁ。Q社の雰囲気、風通し良さそうで羨ましいんだよね)」
Q社「実質PとQではほとんどブランド的な差もないし、風通しが良いQ社の方が良いよ。(やっぱなんだかんだブランド力はそりゃPの方があるからなぁ。Pに俺も行きたかったな)」
就活生「やばい、決められない…」
さすがにここまで露骨に言ってることと考えていることが違う人はいないと信じたいですね(笑)
しかし実際のところ、こういったバイアスが彼らの発言にはかかっていると自覚した方が良いでしょう。
そうでなくとも、彼らが人事部であった場合には、彼らには◯人を入社させなくてはならないという自分の出世に影響する目標が明確に存在します。
この場合、彼らから自社を否定するような発言が飛び出ることはまずないでしょう。
彼らは学生を入社させることが仕事なのですから。
このように、就活は人生で初めて他人の発言にはバイアスがかかっているということが強く認識できる機会なのです。
では次にこういった事態にどう対処すべきかについて見ていきましょう。
この悩みの本質は、学生と社会人の間にある情報の非対称性です。
学生にとって就職というのはそもそも未知のもの。
働いてもないのに何が正しいキャリアで、向いている職業は何かなんて本当のところ何もわかりません。
自分で経験できないために、信頼できる情報がなかなか得難い企業の内情といった部分はどうしても相手の言うことを信じざるを得ませんよね。
A社の人が言うことは、A社については正しいのだと思わざるを得ません。
このようにそもそも就活というのは情報の非対称性が極めて顕著なものなのです。
ではこのような状況で就活生はどうすれば良いか?
残念ながら情報格差そのものをを個々人で覆すことは正直難しいと思います。
志望企業に既に在籍している社員さんとよほど仲が良くて、オフレコ情報が聞き出せるといった特別な場合があるなら別ですが。
多くの就活生の皆さんはそういった関係はないと思うので、今回は就活生が持っておくべき心構えについて話します。
(オレオレ詐欺を根絶することは難しくとも、かかってくるかもしれないという意識を変えるだけで対策になるといった類のものです笑)
一般に社会人の方にお話を伺う上で重要な心構えは次の2つです。
① 価値判断は他人に委ねない
② 相手の発言における事実と意見を分けて理解する
この2つこそが極めて重要だと言えます。
順に見ていきましょう。
①はそもそも人生において大事なことです。
聞いている相手は赤の他人であり、生きてきたバックグラウンドも全く違います。
実際に内定の森メンバーにとって衝撃だった具体例があります。
ある時、やけにベンチャー企業を薦める社会人の方にお会いしたことがありました。
その話を聞いた内定の森メンバーたちは「よし、ベンチャーに行こう!」と半ばマインドコントロールをされたように就活軸を変えていきました。
しかしこの方、実はポジショントークの塊だったんですね。
というのもご両親がともに起業家でその上実家のパイプが太いがために、その人にとってはたとえ入社先のベンチャーが潰れてもセーフティネットが万全だったんです。
それを知った内定の森メンバーは、途端に「洗脳」から目を覚ましました(人生は挑戦だと豪語していたのは一体なんなのか……)。
他人は他人。自分は自分。
自分の選択を誰かに委ねるのではなく、責任は自分でとりましょう。
「P社とQ社、どちらが良いですか?」
などと他人に尋ねても良い選択には繋がらないでしょう。
②は働いてからも大事なことです。
実際、社会人の方から話を伺う際に社内の実情や他企業の同業種から見た印象などをどうしても知りたい場合に大切です。
発言内容が事実なのか噂なのかだけでもだいぶ違いますし、噂であっても出どころの信憑性によって大きく変わります。
さらには価値観や感覚といったものは個々人で大きく違うので注意が必要でしょう。
例えば、社内の雰囲気が「穏やか」だと思う方もいれば。それに対して「暗い」と感じる人もいるかもしれません。
ホワイトということが「17時に帰れること」なのか「終電前には帰れる」ことを指すのかでも、大きく個々人の価値観によって変わります。
事実と意見を切り分けて話を聞く姿勢が、正しい就活をする上での第一歩でしょう。
客観的な情報を仕入れるためには、複数の就活情報サービスからファクトを引っ張り、情報を照らし合わせる作業が必要になります。
そこで、内定の森運営メンバーが企業情報の収集に使っていたサービスをいくつかご紹介します!
外資就活生にとっては当たり前の存在になりつつある外資就活ドットコム。
コラムや選考対策といった記事は伝聞をベースにした情報も多く、一概に正しいとは言い切れませんが、就活生が直々に書いた「選考体験記」は結構参考になります。
勿論、就活生自身も身バレ防止のために、脚色したり隠匿している情報もありますが、それを差し引いてもフェアに近い情報が掲載されていることは確かです。
外資系企業は勿論のこと、日系の難関企業の選考体験記も豊富に掲載されているので、日系志望者も一度登録してみることをオススメします!
外資系・日系超一流企業を目指す学生のための就職活動サイト。トップ企業の求人情報から、過去の選考情報・先輩のエントリーシート・選考突破法・TOEIC勉強法・インターンシップまで多様なコンテンツを掲載。選考情報一括管理できる>カレンダー機能も有 外資系・日系トップ企業への就職活動なら「外資就活ドットコム」 - 外資就活ドットコム |
外資就活ドットコムと比べるとややマイナー感はありますが、就活ノートも結構愛用している人が多くいました。
コラムや就活記事は読み物として楽しむ程度で良いと思いますが、やはりこちらも「選考体験記」が役に立ちます。
サイト右上の「就活情報を検索」欄から志望企業名(三井住友銀行、トヨタなど)を入力して検索すると、実際のESや選考体験記を見ることができます。
外資就活ドットコムに比べ、日系企業の選考体験記が充実している印象があるので、日系企業を中心に見たい学生さんにはぜひおすすめしたいサービスです!
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就活生がつくるリアルな就活情報・選考レポート|『就活ノート』は就職活動を経験した大学生が主体となって、リアルな選考情報や実際に通過した履歴書・エントリーシート(ES)の書き方など、後輩の就活生にとって役立つ情報を発信しています。 就活ノート|就職活動中の就活生がつくるリアルな就活情報・選考レポート - 就活ノート |
「外資就活ドットコム」と「就活ノート」は新卒向けメディアですが、Vorkersは主に中途転職者向けのメディアになります。
こちらは現役社員や退社した社員たちによるリアルな口コミサイトであり、企業の内実を知るために効果的な情報が出そろっています。
給料や労働環境は勿論のこと、社内の人間関係や評価体系といった訊きにくい事柄もチラホラ書いてあるので、一度登録してみてください。
内定の森のある一人は、志望企業から内定をもらった後に当該企業の口コミを読んだところ「激務過ぎる」「ブラックの極み」といった口コミが多いことを知って戦慄していました(笑)
就職・転職前に採用企業のクチコミをリサーチ。Vorkersでは、「社員・元社員」から独自に収集した「年収・待遇」や「職場環境」の評価・レビューを共有。「組織体制」、「給与制度」、「退社理由」など、10カテゴリのレビューと8つの数値評価で採用企業を分析します。 Vorkers 「社員による会社評価」 就職・転職クチコミ - www.vorkers.com |
いかがでしたでしょうか?
今まで他人の発言内容がどの程度バイアスがかかっているのか、事実なのか意見なのかなどを考えて行動していたことは少ないかもしれません。
是非今後は意識して納得のいく就活をしてくださいね。
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